Mannequins W/

W/ は、電子楽器でいうところの「サンプラー」に該当するモジュールです。

録音されたもの( サンプル )は「テープ」という単位で管理されていて、テープは6つ用意されています。録音時間の上限は8時間とのことなので、単純に6分割して各テープの上限を80分としているのか、トータルで8時間に収まれば良いのかは不明です。

記憶媒体にはSDカードが採用されていますが、モジュールから取り外してPCで扱うことは想定されていないようです。

2HPサイズのパネル上には、3つのボタン( l:ループ、p:再生、r:録音 )とトグルスイッチ( ▲▼ )が1つ、オーディオ入力・出力ジャック( IN / OUT )とCVを扱うアサイナブルな2つのジャック( THIS / THAT )が配置されています。ポテンショメータやスライダーの類はありません。

この最小限なパラメータと操作感から、ボイスレコーダー的な印象を持ちましたが、トグルスイッチ/ボタンによるコンビネーションとLEDの色/明滅によって、多くの機能提供と情報の伝達を可能にしています。スイッチ類が小さいため、操作感の好みは大きく分かれそうですが、個人的には非常によく考えられたインターフェースだと思いました。

ただしその反面、フェイスプレートから得られる情報が少なく、覚えていないと活用できない機能が多くあります。この記事では、4つのモード( LIVE、NAV、CUE、GLOBAL )が持つ各機能について、自分用の操作マニュアルとして備忘録的にまとめています。ファームウェアのアップデートに合わせ、随時更新して行くつもりです。

LIVE モード

テープが再生されている( p が押下されている )状態。

  • CUE の追加( ▼ )
  • CUE が追加され、その CUE と直前の CUE 間をループ再生する( ▲ )
  • CUE を追加して録音を開始する( l + r
  • 倍速再生( p + ▲ )
  • 半分のスピードで再生( p + ▼ )
  • 次の CUE へ移動( l + ▲ )
  • 再生中の CUE の先頭へ移動( l + ▼ )
  • 1つ前の CUE へ移動( l + ▼▼ )
  • CUE が設定されている場合、現在位置している CUE をループ再生するかの切替え( l  )
  • p を押下( LIVE モードに移行 )した際に、録音するかどうかの切替え( r
  • p を押下( LIVE モードに移行 )した際の録音方法(上書き/重ね録り)の切替え( r +▼ )
  • GLOBAL モードへの移行( r 長押し )

THIS / THAT ジャックは、以下の「 3. DUB 」の機能セットがデフォルトとして設定されていますが、それを含めた5つの機能セットから選択してアサインすることが可能です。r を押下しながら THIS / THAT ジャックのいずれかにケーブルを刺すと、機能セットの選択状態に移行し、現在設定されている機能セット、またはそれらの組み合わせを LED の点灯の組み合わせで確認することができます。

  1. TRANSPORT( 機能セットの選択状態で ▲ / 1番上の LED が点灯 )
    THAT ジャックは +/ー の両シグナルを受付けます。+ シグナルでは正方向、ー シグナルでは逆方向に再生速度をコントロールすることが可能です。現在選択しているテープに CUE が設定されている場合、THIS ジャックへシグナル( -5V 〜 +5V )を送ることで、任意の CUE ポイントへ再生位置をロケートすることができます。これは NAV モードでの挙動と同じですが、加えて CUE を打つことが可能になっています(、とありますが自分が確認したところでは、トグルスイッチの挙動は NAV、CUE モードにおける「早送り/巻き戻し」のように見えます)。
  2. SIGNAL( 機能セットの選択状態で l を押下 / 2番目の LED が点灯 )
    現在の CUE 間の再生位置を示すリニアなランプ電圧( 始点:-5V 〜 終点:+5V )が生成され、THIS ジャックから出力されます。CUE ポイントに達する度に THAT ジャックからはトリガーが出力されます。
  3. DUB( 機能セットの選択状態で p を押下 / 3番目の LED が点灯 )
    デフォルトの機能セット。THIS ジャックはトリガーシグナルを受付け、録音のオン・オフ(パンチイン・パンチアウト)を切り替えます、。録音はオーバーダビングまたは新規録音(録音されていたものは消去される)が行えます。オーバーダビングの場合、THAT ジャックへの入力シグナル( -5V 〜 +5V )で既存の録音内容と新たに録音する内容のバランスをコントロールすることが可能です。
  4. CAPTION( 機能セットの選択状態で r を押下 / 4番目の LED が点灯 )
    既存の録音内容、または新規の録音内容に対して CV シグナルを付記することが可能になります。THIS ジャックに入力された CV シグナルは、録音されているオーディオシグナルの進行に並行して記録されます。記録された CV シグナルは THAT ジャックから出力されます。
  5. SAMPLE( 機能セットの選択状態で ▼ を押下 / 1番下の LED が点灯 )
    THIS ジャックにトリガーシグナルを入力することで、通過した直近の CUE を頭出しすることが可能です。THAT ジャックは再生スピードのコントロールすることが出来ます。

NAV モード

テープが再生されていない( p が押下されていない )状態。

  • 逆再生( ▼+ p
  • 巻き戻し( ▼ )
  • 早送り( ▲ )
  • 次の CUE へ移動( l + ▲ )
  • 再生中の CUE の先頭へ移動( l + ▼ )
  • 1つ前の CUE へ移動( l + ▼▼ )
  • CUE が設定されている場合、現在位置している CUE をループ再生するかの切替え( l  )
  • p を押下( LIVE モードに移行 )した際に、録音するかどうかの切替え( r
  • p を押下( LIVE モードに移行 )した際の録音方法(上書き/重ね録り)の切替え( r + ▼ )
  • GLOBAL モードへの移行( r 長押し )

THAT ジャックは +/ー の両シグナルを受付けます。+ シグナルでは正方向、ー シグナルでは逆方向に再生速度をコントロールすることが可能です。現在選択しているテープに CUE が設定されている場合、THIS ジャックへシグナル( -5V 〜 +5V )を送ることで、任意の CUE ポイントへ再生位置をロケートすることができます。

CUE モード

CUE の編集が行える( NAV モードの状態で、l + r を押下することで CUE モードへ移行する。 )

  • テープ内の停止位置から再生( p ※ 押下の度に停止位置から再生 
  • テープ内の停止位置に CUE を追加( l + r
  • テープ内の停止位置に存在する CUE を削除する( r
  • 巻き戻し( ▼ )
  • 早送り( ▲ )
  • 次の CUE へ移動( l + ▲ )
  • 再生中の CUE の先頭へ移動( l + ▼ )
  • 1つ前の CUE へ移動( l + ▼▼ )
  • GLOBAL モードへの移行( r 長押し )

THIS ジャックはトリガー/ゲートシグナルを受け付け、それぞれで挙動が異なります。トリガーシグナルでは現在の CUE から次の CUE までを一度再生し、ゲートシグナルではゲートシグナルが ON の間再生を続けます(次の CUE に到達したらループ再生となります)。

GLOBAL モード

W/ の設定が行える( r の長押し(1秒)で GLOBAL モードに移行する。)

  • IN からの入力をモニターするかどうかを切替える( r
  • テープの選択
    l / p / r ボタンそれぞれに与えられている6つの LED をテープスロットに見立てていて、その表示から現在選択しているテープを確認したり、新たにロードするテープを選択したりします。
    l を押下
    – 1つ目または2つ目を選択する場合、引き続き l を押下( LED が左右交互に点灯 )してどちらかを選択する。
    – 3つ目または4つ目を選択する場合、p を押下( LED が左右交互に点灯 )してどちらかを選択する。
    – 5つ目または6つ目を選択する場合、r を押下( LED が左右交互に点灯 )してどちらかを選択する。
    – ▼ を押下して選択したテープを読み込む。
  • 選択しているテープ内の全ての CUE を削除
    l を1秒押下
    r を押下
  • GLOBAL モードからの退出( ▲ )

その他

  • テープのクリア
    – クリアしたいテープを選ぶ
    – ケースの電源をオフ
    r + ▼ + ケースの電源をオン
    prl の順に押下( LED がこの順番に点灯します )

更新履歴

2019.01.19 初稿(ファームウェア v1.2.1)
2019.05.26 修正(GLOBAL モードからの退出)と変更(テープのクリアの記載位置)

参照情報

マニュアルを見ながら、各モードを操作してそれを文章にした程度の内容ですが、もうちょっとパッと見でも分かるよう、図などを作って挿入した方が良さそうですね。

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