ユーロラックモジュラーに関するアンケート(@Twitter)

個人的に気になっていることを Twitter のアンケート機能を使ってフォロワーの皆さんに聞いてみました。 自分のアカウント(@hddnmlnchly)の影響力が狭く母数が少なくて恐縮ですが、なかなか興味深い結果が得られましたので、これまでのアンケート結果をまとめてご紹介させて頂きます。

Q:ご自分のシステムで最も拘っているモジュールの種類は?

やはり、と言うべきか、サウンドソースが約半数を得票という結果でした。音を発する切欠となるもの(サウンドソース)がなければ始まらないので当然といえば当然の結果なのかもしれません。「サウンドソース」と言う括りでサンプラーとドラム音源も含めていますが、内訳がどうだったのかも気になるところです。選択肢がもっと増やせたら、ミキサーやユーティリティ等も入れてみても面白い結果が得られたかもしれません。

Q:ドラム音源モジュールのお勧めメーカーはどこですか?

自分はリズム主体なトラックを制作しないこともあり、ALM/Busy CircuitsHaswell’s Taiko が唯一持っているパーカッション音源です。 最近になってキック系に特化したモジュールが欲しくなり、皆さんにおススメを伺ってみたワケですが、一つ目のアンケートと同様に、4つの選択肢では厳しかった気がしました。  あと、モジュラー以外の単体グルーブボックスやリズムマシンを併用されている方が多かったかも?とも思いました。 このアンケートを実施した時は、個人的に Hexinverter Électronique(の Mutant Machine)が気になっていたんですが、得票はゼロでした。結局、キック系モジュールは導入していないのですが、新たに SNAZZY FXKICK_ME が気になっています。

Q:シーケンスは主にどのような機材で行われていますか?

どういったモジュールを使ってシーケンスをしているのかを知りたかったので、「シーケンサーモジュール」という選択肢は適切ではなかったな、と後になって思いました。

個人的によくやるのが、作成したフレーズを CG-ProductsPeak+Hold に通して、そのフレーズのダイナミクスからトリガー(ゲート)情報を取り出す、というやり方です。この方法なら BPM や同期といったことを考えずに作成したフレーズともテンポやタイミングを容易に合わせることが可能なので、自分の制作方法とも非常に相性が良いです。Peak+Hold でなくてもエンベロープフォロワー機能を持つモジュールMutable Instruments Ears 等)であれば同じことが出来ると思います。

私事ですが、Audio DamageSequencer 1 を使っていた時期がありました。ユーロラックモジュラーを始めたのと同じ頃位から、リズムやシーケンスを意識しない作風になっていたこともあって、自分の場合は MAKE NOISERenéBrains + Pressure Points だけで事足りることがわかり手放してしまいました。Sequencer 1 は1トラックとは言え、専用機だけあって多機能で使い甲斐のあるモジュールでしたが、今となっては何で買ったのか思い出せません …

Q:システムのケースサイズ(総 HP 数)を決めている(なら何 HP まで)、決めていない?

ユーロラックモジュラーをやられている方々にとって、永遠のテーマなのではないでしょうか?

自分は1年位はケースサイズを決めず、興味のあるモジュールを購入し続け、その個数と総 HP 数に合わせて市販・自作ケースで拡張をし続けていました。ある時、ギタリストとセッションする機会があって、その際に使用するモジュールのチョイス、組み合わせ・使い方を摸索してゆく中で、手持ちのモジュールの在り方について考えさせられました。その時から、今でも HP 数は特に決めてはいないのですが、いたずらに増やすことなく、これまでに購入したモジュールを深掘りしたり、組み合わせ方の工夫に注力するようになりました。

そうした観点とは別に、DIY(作ってみたい)で増えるモジュールがあるのも事実で、なかなか手持ちのモジュールが減りません …

Q:シグナルの取りまとめをどのように行われていますか?

ラインミキサーの利用率が高いのが意外でした。個人的にはユーロラックモジュラーのシグナルレベル(10Vpp)とラインのシグナルレベル(2Vpp)を適切にマッチングさせたいので、ユーロラックモジュラーの最終段には Praxis Electronics Snake Charmer Out を採用しています。

自分のシステムでは、この Snake Charmer Out でユーロラックモジュラーのシグナルレベルをバランスのラインレベルシグナルに変換しています。 変換されたシグナルは DB25 スネークケーブルを介して PreSonus DigiMax FS に接続され、DigiMax FS の ADAT 出力から RME Fireface 800 の ADAT 入力へ接続して、DAW 等に立ち上げられるようにしています。

Q:日本語版 MuffWiggler みたいなサイトが “もし” あったら …?

既に MuffWiggler という巨大なフォーラムがあるので冗長では?と考える方もいるかもしれませんし、他にも情報を集める方法はいくらでもある、という方もいるとは思います。個人的に Twitter 等で日本語でやり取りされている有益な情報が一ヶ所にまとまっていたら便利だろうな、と思っていたので、Modular Cafe Forum というフォーラムサイトのオープンは非常に喜ばしい出来事でした。まだオープンしたてで登録者とスレッドもまばらではありますが、まだ登録されていない方は登録されてみてはいかがでしょうか?

Q:電源周りにどの位気を遣われてますか?

こちらはユーロラックモジュラーユーザーに限定せず、楽曲制作をされている方々へ協力をお願いしたものです。 自分がサンレコを読んでいた頃、電源周りの記事が結構掲載されていた印象があったのでその辺りの記憶も手伝って、当然「意識されている方は多いだろう」と勝手な妄想を抱いていただけに結果は意外なものとなったという印象です。

自分は物凄く拘っているつもりはないのですが、サンレコの影響もあって、今はなき信濃電機の GPC-1500A や Yahoo ID kawatomi2003 さんが出品している非メッキ製品を導入しています。

話が少し外れますが、ユーロラックモジュラーにおける電源環境(パワーサプライ/電源モジュール、バスボード、フラットケーブル)とパッチケーブルが音へ及ぼす影響とかって気になりませんか? 海外のショップを見ていると、それらにフォーカスした製品を最近になってチラホラ見掛けるようになってきました。

電源周りですと、日本発のブランド dotRed Audio Designs の POWERBASE や、ノースカロライナの Genus ModuLOW IMPEDANCE BUS BOARD (LIBB) 等が高品質な製品をリリースしています。また、フラットケーブルにおいても Premium Eurorack Power Cables という高品質を謳った製品もリリースされているようです。

パッチケーブルでは CORDIAL CPI ZZ という製品が発表されたようです。この製品には 3.5mm REAN(Neutrik 社のコネクターブランド)製のオールメタルコネクタが採用されており、プラスチックコネクタに溶接された現行の慣習的なケーブルとは対照的に、あらゆる干渉を完全に防ぐとのことです。線材には、超純銅(OFC)で構成された RoHS 2 環境基準に準拠したシールド付きバルクケーブル CSP 1 が採用されているそうです。価格は60cmで6.47ユーロ(約¥857 ※ 2018/04/25 現在)。Ad Infinitum の60cmパッチケーブルが¥300位なので2倍以上になりますが、個人的には導入を検討したい製品です。

 

これまでに Twitter で実施させて頂いたアンケートからピックアップしてみましたが、いかがでしたでしょうか? ユーロラックモジュラーに限定せずアンケートを行っているので、別の機会にまとめてご紹介出来ればと思っています。